2月6日の毎日新聞夕刊に大井浩一氏が、来る大岡信展について寄稿しています。大岡信展の各章の紹介に続いて、70年代、80年代、90年代での大岡信のそれぞれの発言を取り上げ、現在を示唆する大岡信の「手触り」ある言葉を紹介しています。是非お読みください。
お知らせ:会誌「大岡信研究 2024 第十号」発行
本年12月20日、会誌「大岡信研究 2024 第十号」が発行されました。同内容は以下の通りです。
会員には無料で発送されています。ご確認ください。
なお、会員以外でご購入ご希望の方は、右メニューの「お問い合せ」から、氏名、送付先住所、希望部数を明記の上、お申込みください。
会誌代は1000円(送料無料)で郵送します。
大岡信研究 2024 第十号 目次
二〇二四年の研究会の活動報告・・・・・・・西川敏晴
大岡信の詩
夢はけものの足どりのようにひそかにぼくらの屋根を叩く・・・・・・・・・・・・・・・・大岡信
詩と時勢・・・・・・・・・・・・・マーサ・ナカムラ
追悼 粟津則雄さんを偲ぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・芥川喜好
大岡信研究会
第二八回 海を越えた連詩・21世紀篇・・・・・・・・・・・・・・四元康祐
第二九回 詩とあいさつ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・阿部公彦
第三十回 大岡信のパルス~詩作とは・・・・・・・・・・・・・・和合亮一
富士歌仙 第三巻 天の大凧の巻
連載 大岡信の「ノート」と「手帖」⑧・・・・・大岡信研究会編(大久保憲一)
大岡信文学資料と大岡信コレクションの保存と収蔵への道・・・・・越智淳子
お知らせ:文庫版『折々のうた三六五日』(岩波書店)発行
2024年12月13日、岩波書店から『折々のうた三六五日』が発行されました。毎日『折々のうた』を楽しめます。是非ともご購読ください。
谷川俊太郎さんと大岡信について:堀江敏幸氏記事(朝日新聞12月4日夕刊)
詩人谷川俊太郎さんは11月13日に逝去されました。大岡信の盟友、親友であった谷川さんと大岡信との二人について、作家で大岡信賞の選考委員の一人である堀江敏幸氏が、12月4日朝日新聞夕刊に『もう一つのAへふたりの海』と題し寄稿しています。是非ともお読みください。なお、朝日新聞は毎月1回、大岡信賞選考委員5人によるエッセーを掲載しています。
お知らせ:『思考することば 大岡信著 野沢啓編・解説』の発行(未来社)
9月に未来社から大岡信の著作を評論家の野沢啓氏が編集し解説した『思考することば』が未来社から発行されました。これは未来社の「転換期を読む」シリーズの33にあたり、大岡信のことばに関する著作を集めています。是非ともご購読ください。
Zoomによる第三十回大岡信研究会のお知らせ(終了しました。)
大岡信さんの詩との出会いは、大学時代のゼミの時間までさかのぼります。しだいに詩作にのめりこむようになりました。机の傍らには大岡さんの詩集を置いてまいりました。実際に大岡さんの詩の続きを書くような気持ちで書いた詩も、いくつかあります。夢中で創作し続けてきて、気がつくと20数冊の詩集を制作してまいりました。どのように大岡さんから詩作、そして批評の様々なパルスを受け取らせていただいてきたのかを、ぜひ、お話させてください。(和合亮一)
日時:2024年9月16日(月・祝)14:00~15:30
受付:13:30~
形態:ズーム(今回会場はありません)
講師:和合亮一(詩人)
演題:「大岡信のパルス …詩作とは?」
会費:会員(無料)。会員以外の方は1000円。当日ズーム視聴が実現した上で、当日以降9月25日までに郵便振替口座00150-8-450238にお振込みください
参加申し込みの方は、こちらから9月14日までにお申込みください。お申込み頂いた時点で申し込み受付と共に当日使用のURLが自動的に送信されます。この自動メールが直ぐに届かない場合は、念のため迷惑メールなどをご確認ください。

講師紹介:和合亮一(わごうりょういち)氏 詩人。福島市在住。中原中也賞、晩翠賞、萩原朔太郎賞、NHK東北放送文化賞などを受賞。2011年、東日本大震災直後の福島からTwitterで連作詩『詩の礫(つぶて)』を発表し国内外から注目を集めた。2017年にフランスにて詩集賞を受賞した。合唱曲や校歌、市歌などの作詞多数。音楽家の坂本龍一氏や女優の吉永小百合氏、紺野美沙子氏とのリーディングのコラボレーションの機会を重ねてきた。アメリカにて翻訳詩集が刊行されたばかり。
第二十九回大岡信研究会(阿部公彦氏)について(毎日新聞:大井浩一氏執筆)
第二十九回大岡信研究会について会場参加者の一人元毎日新聞記者の大井浩一氏(第二十二回大岡信研究会講演者、『大岡信 架橋する詩人』著者)による詳細な報告と批評が、7月6日毎日新聞夕刊に掲載されています。講師の阿部公彦氏の講演内容のエッセンスが受け取ります。是非お読みください。
第二十九回大岡信研究会のお知らせ(終了しました)
大岡信さんの1998年の連詩セッションに通訳者翻訳者として参加し、興味深い体験をした。今回の講演では、そのときの詩人たちの交流の様子を踏まえながら、詩作品にあらわれる<関係の詩学>に注目してみたい。連詩に加え、シェイマス・ヒーニーやS・T・コールリッジなどの英詩にも目を向けながら、「あいさつ」や「話しかけ」といった言葉の身振りがどのように詩の活性化に結びつくかを確認してみたい。(阿部公彦)
日時:2024年5月26日(日)14:00~15:30
受付:13:30~
形態:ズームおよび会場
会場:代官山ヒルサイドテラス(アネックスB棟2F クラブヒルサイドサロン内)
講師:阿部公彦(英米文学者、東京大学・大学院教授)
演題:「詩と挨拶」
会費:会員(無料)。会員以外の方は1000円。会場参加の場合は会場でお支払いください。ズーム参加の場合は当日視聴が実現した上で、当日以降5月31日までに郵便振替口座00150-8-450238にお振込みください。
〇参加の申し込みは、会場参加の方はこちらをクリックして、ズーム参加の方は、こちらをクリックして5月23日までにお申し込みください。なお、会場収容数は20名ですので、会場参加は早めにお申し込みください。
〇申し込みの方には、自動返信で受付完了のお知らせと、会場申し込みの方には会場の住所が、ズーム申し込みの方には当日使用のズームのURLが、送付されますのでご確認ください。なおすぐに自動返信が無い場合は、自動返信が迷惑メールに分類されている可能性もありますので、念のためご確認ください。

阿部公彦氏(略歴)1966年生まれ。東京大学文学部教授。英米文学研究。文芸評論。著書は『英詩のわかり方』、『小説的思考のススメ』、『幼さという戦略』、『名作をいじる』、『史上最悪の英語政策』、『100分de名著 夏目漱石スペシャル』、『英文学教授が教えたがる 名作の英語』、『文章は「形」から読む』など啓蒙書と、専門書では『文学を〈凝視する〉』、『事務に踊る人々』など。『フランク・オコナー短篇集』など翻訳もある。
第五回「大岡信賞」荒川洋治さんに決定
朝日新聞社と明治大学が共催する「大岡信賞」の第五回には、現代詩作家の荒川洋治さんが受賞された。詳細は、朝日新聞2月21日(水)朝刊26面をご覧ください。
第二十八回大岡信研究会の報告(講師:四元康祐氏)
第二十八回大岡信研究会は、1月28日(日)、今回もズームと会場(代官山ヒルサイドサロン)の二元方式で、講師に詩人の四元康祐氏を迎え開催されました。同氏は、大岡信の幅広い仕事の中でも海外連詩に焦点を当て、自身の連詩経験―米国、ドイツをはじめとする長年の外国勤務時代や翻訳などで磨かれた英語力で、海外の詩人との連詩を日常的に実践している―その内容を写真や動画を駆使して具体的に生き生きと語りました。日本・中国・韓国の詩人による連詩、トルコのダムによる水没都市での連詩、コロナ禍でルーマニアの女性詩人の呼びかけで始まった世界中の詩人が参加したオンラインによる連詩、香港の大学での連詩、そして昨秋に参加したアイオワ大学での体験など、実に興味深く、また極めて喚起的な話が続きました。それぞれの連詩を実践する過程で、参加する各詩人の独自の背景や心理的環境、また実際的な場所、そして偶然も含めたさまざまな出来事などが契機となって、次々と詩的喚起力が生み出されることで、連詩が成立し続くことが具体的に感得できました。
アイオワ大学では各国からの詩人や作家が、それぞれ自分の仕事を自由にしながら、一つ屋根の下に3か月間共同生活しましたが、そこで精神の共振が生じることを語りました。それは、同氏が読んだニュージーランドの日本文学者のRoy Stars氏が心敬に関する研究で述べている-心敬にとっての連歌は、文学というより仏教的悟りへの道程Meditation in actionそのものだったと言います。座禅という孤独な作業を人々が集まって行うことで精神の共振が生じることが、連歌、連詩に通じる、そして詩を書き、読む行為そのものも禅的な精神の解放を実現するものではないか、そのことは、まさに大岡信の「うたげと孤心」に繋がるものであると語りました。
アイオワ大学では、寮の中庭に転がっていた紙コップに心を寄せた同氏のメールに、参加者たちがたちまち反応し、そうした反応が作品として纏められたエピソードなども、非常に面白く、刺激的でした。また、連詩のような詩の共同制作は、決して日本特有のものではなく、四元氏自身の体験からも、中近東やアジア、ヨーロッパなどの世界の各地に見られると語ったことも非常に印象的でした。時々、詩を朗読される四元氏の心地良い英語の響きを聞いていると、それぞれ母語の異なる詩人たちとの連詩に不可欠なコミュニケーション力を実感する思いでした。今回の大岡信研究会の参加者たちも、新しい窓が開けたような印象を持たれたことでしょう。
この講演内容は、今年末に発行される会誌「大岡信研究 第10号」に掲載されます。今回の会に参加された方はもとより、参加されなかった方も、是非ご期待ください。(越智淳子)
